複連式引戸の門扉とは

門扉は開閉が便利でコンパクトに扱えるものが理想的です。開口幅がある門の場合、門扉そのものを大型にすると開閉が大変ですが、複連式の引戸タイプであれば扱いが楽にできます。ここでは複連式引戸タイプの門扉の特徴や製品の事例について紹介します。

複連式引戸の特徴

コンパクトに収納できる

複連式引戸は、開口幅のある門扉に設置しやすく、門を開ける際に重なり合うようにして収納できるため、コンパクトにまとまります。開口幅が10m以上あっても、引戸タイプなら省スペースのため扉がかさばりません。

特注サイズの引戸でも重ねて収納できるので、有効間口の約3分の1程度のスペースが門の開口部の両側にあれば引戸がきれいに収まります。

軽い力で開閉可能

門扉はステンレスなどの金属でできているため、1枚あたりのサイズが大きくなるほど重く、扱いにくくなります。引戸タイプの門扉であれば、レールを敷いてスライドさせるだけで開閉ができるため、軽い力や片手での開閉が可能です。

力をかけずにスライドさせられるため、車椅子に乗った方でも片手での操作が可能です。往来が多く門の開閉をすばやく行いたいときにも適しています。

強風対策になる

従来の門扉は、手前または奥に開閉させる形式のため風が吹くと勝手に開いてしまう、強風に弱いなどの問題がありました。

大きく重厚な門扉ほど開閉の安全を確保しなければなりませんでしたが、複連式の門扉は戸車部分に転倒防止金具や転倒防止機構が取り付けられるため、扉を閉じているときでも転倒せずに自立させられます。​​

スライドタイプの引戸は、転倒防止金具によって勝手に横にスライドしないように固定することもできます。

複連式引戸の製品事例

エヌビーシー株式会社 アルミ製複連式引戸

エヌビーシー株式会社では、アルミ製の複連式引戸を取り扱っています。サイズは横が2m以上、縦が160cmの大型タイプも取り扱っており、トラックの出入りが頻繁に行われる工場の入口部分などへ納入実績があります。

ヒガノ株式会社 マルチスライド式引戸

ヒガノ株式会社では、複数枚のパネルを重ね合わせる複連式引戸を取り扱っています。全車輪転倒防止機構を搭載し、安定性を確保しながら、打掛金具に南京錠（シリンダー錠やマグネット電気錠などにも対応可能）を使用しています。

間口の狭い土地に立つ企業におすすめ

複連式引戸は、収納や開閉がコンパクトに行える便利な門扉です。一人でも開閉ができる手軽さが特徴のため、人手の少ない場所でも導入しやすいエクステリアです。

平坦かつレールの設置が可能な環境に限られますが、軽い力で開け閉めができるので、車椅子の方やお子さん連れの方が通るための門扉としても適しています。

門扉の開閉に十分なスペースがなく、間口が狭い環境にも導入しやすいため、引き込み幅が限られている建物や敷地の門構えにおすすめです。