門扉に設けられている「忍び返し(しのびがえし)」は、防犯性能を高めるうえで役立つ設備のひとつです。古来より日本の家屋の門扉にも利用されてきたため、歴史のある装飾としても知られています。ここでは、門扉に忍び返しを取り付けるメリットやメーカーについて紹介します。
忍び返しは門を乗り越えてくる泥棒や動物を阻止するものです。人間の侵入はもちろん、門の上に留まりやすい猫や鳩(鳥類)などの動物よけに役立ちます。
特に鳩のような鳥類は場所を問わず糞尿をする習性があるため、門を汚されたくない場合の対策として有効です。
動物の侵入防止に効果的な忍び返しは、かつて塀を乗り越えてくる者への対策としてお城の塀などに取り付けられていました。
現在では刃型や剣・槍型の金物を取り付けることで、心理的に侵入しにくい印象を与えられる外構として、一般家庭にも利用されています。動物はもちろん人間にとっても危険な刃物のため、盗難防止、住居への侵入防止に役立ちます。
門の上部に取り付けるだけで堅牢な雰囲気が出るため、侵入しようという意欲を削ぐ効果が期待できるでしょう。さらに「セキュリティがしっかりしている家」というイメージも与えられるため、家全体の防犯性の向上にも役立てられます。
面格子や窓枠などの製品を扱っている株式会社タイコー軽金属では、3タイプの忍び返しを用意しています。いずれもアルミニウム製で、鋭利な外観のため忍び返しとしての効果を強く与えてくれます。
長さは15cm・30cm・45cmを中心に、希望の寸法やピッチをオーダーできます。アルミニウム製のため、シルバー以外にもゴールド・ホワイト・アイボリー・ブラックなど色の選択肢が豊富です。
大型門扉や引戸などのエクステリア製品を扱うエヌビーシー株式会社では、ステンレス製のスタンダードなタイプと、登録商標「ツインピー」の2タイプ提供しています。
スタンダードタイプの忍び返しは高さ50cmの爪つきの剣型で、鋭利なデザインが特徴です。「ツインピー」はフクロウやハリネズミ、バラなど手書きのようなかわいいシルエットが並んでおり、あまり鋭いデザインにしたくない場合におすすめの忍び返しです。
門にたくさんの鳥が留まって糞害に困っている、動物を寄せつけないように対策をしたい場合には、忍び返しが効果的です。
外からの侵入を防止するためにも忍び返しは効果的です。庭が広いため侵入防止対策が十分ではない、目隠し効果や心理的に侵入しにくい効果を与えたいといった方は、忍び返しの取り付けを検討してみても良さそうです。
DIYで簡単に取り付けができる製品も増えていますが、風などに吹かれた際に門扉から落ちてしまう危険もあるため、門扉の設置と同時に施工してもらうなど、安全性も考慮しながら最適な製品を選んでください。
大型門扉門・特注門扉に対応しているメーカー18社の中から、「門扉をメイン事業として展開している」「さまざまな施設や工場などの大型門扉・特注門扉の実績がある」という2つの条件で厳選。
各社を独自に調査したところ、その中でも会社の特徴が明確だった3社に注目。利用シーンや用途別に、当サイトおすすめの3社を紹介します。
さまざまな門扉・引き戸を特注で提供。設計・開発・施工・アフターフォローまで一貫して行うため実績も豊富で臨機応変な対応が可能です。
軽量・堅牢・安全なハシモト式ノンレール門扉は、故障が少なく低コストで導入可能。レール式門扉をノンレール式に変更することもできます。
規格品があり、手軽に門扉を導入したい場合に適しています。幅広い要望に対し、柔軟な対応力・提案力を発揮している企業です。
※選定基準
Google検索にて「門扉メーカー」のKWで検索して表示された門扉をメインとして事業展開している20メーカー、及びイプロスで「大型門扉メーカー」に掲載がある14メーカーの中から、各公式サイトで施設や工場の事例がある18社を調査。その中から、以下の条件で3社をピックアップしています(2022年7月13日時点)。
エヌビーシー…ISO9001(品質マネジメントシステム)を取得している完全オーダーメイドのメーカー
ハシモト門扉…ノンレール門扉の事例が最も多いメーカー
ヒガノ…規格品展開をしていてカタログDLが可能なメーカー